出版社内容情報
幻の雑誌掲載オリジナル版を中心に単行本初収録の素材を多数掲載
知られざるブラック・ジャックの姿を堪能できる1冊!
内容説明
知られざるブラック・ジャックの姿!あなたの知らないブラック・ジャックがここに。「ストラディバリウス」「緑柱石」の雑誌オリジナル版や、オープニング、エンディングの改変ページなど、単行本初収録のピースで編んだファン垂涎の拾遺集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
119
作品の書き直しは小説では珍しくないが、『破戒』や『山椒魚』では明らかに失敗するなど両刃の剣でもある。手塚治虫の書き直し癖も有名だが、本書でまとめられた『ブラック・ジャック』各編で施された改変はおおむねブッシュアップに成功している。『アトム』もそうだが同一主人公の連作短編が手塚の得意な形式だからこそ、より優れた作品をとの思いを実現できたといえる。しかし連載時の方がいい読者もいるし、手塚の場合は作者の好みで単行本に入れられないなどの事態も加わって複雑怪奇な経緯もある。こうした状況を詳しく分析した本が読みたい。2024/03/02
ma-bo
81
「週刊少年チャンピオン」に連載された『ブラック・ジャック』は単行本化の際にに手塚治虫自身の手によって再構成や加筆が施された作品が結構存在するらしい。本書は特に大きな改変が見られるエピソードを中心に、オリジナル版と単行本版を比較して読めるような形で掲載。下書き原稿や、制作途中原稿が紹介されたりもして貴重。2024/04/28
ぐうぐう
37
手塚治虫は生前「手塚オソムシ」と揶揄されるほど、原稿が遅れに遅れることで有名だった。それだけ完璧を目指していた所以だが、その手塚の完璧主義は単行本化の際の描き直しに顕著に表れている。本書は、単行本で修正を加えられる前の雑誌掲載時の原稿を収録している。「ストラディバリウス」のように、雑誌掲載オリジナル版と単行本版とを読み比べできる構成は嬉しい(読むと、巧みなコマの切り貼りは漫画原稿の編集というよりかは映画のそれに近い印象を受ける。(つづく)2023/12/03
akihiko810/アカウント移行中
28
「ブラック・ジャック」の単行本収録の際にカットされた頁やコマなどのピースをかき集め、雑誌オリジナル版を復刻した十話を掲載。印象度B+ 大幅に改変されているのが「ふたりのピノコ」と改題された「緑柱石」(公害と戦う話)。当然初めて読んだのだが、結末も変更されているので驚いた。あと、「キモダメシ」という話は初めて読んだ。「BJ」単行本版は全話読んだと思ったのだが…? 手塚は単行本化の際にかなり描き直すので有名だが、やはり修正後の方が面白いのだね、と確認した2024/08/10
Greatzebra
14
ブラックジャックは連載時も単行本も全巻読んだが、単行本と連載時で改訂しているのは知らなかった。比べて読んだことはなかったので、面白かった。ブラックジャックが人気が下火になっていた手塚治虫への花道のために用意された連載であったとは!2024/08/10
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