感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
19
面白すぎ。ロックのレコーディング技術に絞った雑学満載。最初にバスドラムに穴を開けたのは誰だ?ビートルズの初期はモノラル録音が当たり前、ステレオはこんな事もできまっせ的にオマケにとして出されたので左からしかドラムが聴こえない大胆なミックスがまかり通った!ドラムのレコーディングで中央にバスドラ、右にハイハット、左右にタムの定位を決定づけたのがピンク・フロイドの「狂気」などロック好きなら楽しめる事必死。著者は知らない方かなと思ってたら巻末で私の大好きな若手バンド「TAMTAM」のチーフエンジニアでした。驚嬉!2018/06/02
しゅん
12
60~70年代のレコーディングエンジニアの工夫がいろいろ紹介されててめっちゃ面白かった!二つのマイクの距離を変えてリヴァーヴ効果を出したり、ドラムマイクをひずませたり、キックドラムだけを野外で演奏させたり、まぁみんないろいろやってる。出てくるのはビートルズ、ストーンズ、ジミヘン、ツェッペリン、マイルス、ジョイディヴィジョン、スティリーダン、マイブラ、メタリカなどなど。ボーカルマイクの音の違いなども細かく書いているので勉強になる。読み物として面白いし、実践的でもある。2020/10/15
qoop
7
レコーディングの技法や技術、裏話を通して洋楽の音作りを検証。事情不通の自分にとって驚きの連続だった。レコード-CDの音質論争や20kHzの可聴帯域以上をカットするデメリットに関して、レコーディングという観点から整理して論じている(pp267~276)のが個人的にいちばん興味深かったが、あとがきも面白い。否定的に語られることの多いネット経由の音楽聴取の一般化を、フォーマットの変化に沿って音楽の新潮流が生まれるという歴史の中でを捉え、新たな潮流の誕生を期待して肯定的に評価する点は新鮮に感じた。2018/05/30
アーク
5
ロックが音楽性そのものだけではなく、サウンドの変化と共に歩んできたのがよく分かるな。確かに70年代ロックの重厚かつ広がりを感じさせるサウンドは現代では作れないしかつ売れないだろうし、ストリーミング時代になって簡単にスキップできるようになってからは、ヒット曲のイントロが短くシャープになっていることをこの本を読んで気づかされた。ストリーミングサービスは今のところは音質面ではいまいちだけど、それも技術が解決するだろうし、今後の進化が楽しみだね。2019/12/13
はあびい
5
最後にニールヤングの「週末に」が出てきて嬉しかったです。2018/07/26