内容説明
パンクやハードコアはサブカルチャーじゃない、カウンター・カルチャーだ。かつてないヴォリュームで綴る、パンク、ハードコア正史。
目次
第1章 音の変遷(パンク・ロックの動脈を流れるもの;パンク・ロックからハードコアへ;Oiパンク―ストリートが生んだ荒くれサウンド ほか)
第2章 地域(ニューヨーク・シーンの変遷とラモーンズ;70年代後半の日本のパンク・シーン;日本のハードコア・パンク黎明期 ほか)
第3章 思想と文化(パンクの仕掛け人、マルコム・マクラーレン;ネヴァー・トラスト・ア・ヒッピー;ヒストリー・オブ・クラス ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
1959のコールマン
58
☆5。パンクはロックにおける「断絶」とされているが、行川氏はその見逃しがちなパンクの「ルーツ」の部分をなんとチャック・ベリーまで戻って引っ張り出してくる。その強引さ。良し!メディアが無視もしくは軽視しがちだった、70年代終盤から80年代前半のパンク、ハードコアパンクの地下水流(しかも世界規模)をキチンと評価、記述。良し!また、80年代前半のメタルとパンクの融合過程(その時点で色々試されたネタが80年代後半から90年代に一気に花開く)を具体的なバンド名、曲名をだして歴史的に詳しく説明。良し!↓2021/10/13
akihiko810/アカウント移行中
12
国内外のパンクロック史に言及したコラム。印象度B+ パンクはクラッシュを聴くくらいで(「ロンドンコーリング」は名盤)、ハードコアをメタルの1ジャンルだと思ってたくらいだが、パンクのサブジャンルらしい。本書には私の知らない音楽用語・バンドが頻出しチンプンカンプンだったが、70年代後半の日本のパンクシーン、セックスピストルズマネージャーのマルコム・マクラーレンの項は興味深く読めた。内容は結構深堀りしてるので、通向けの本だと思った2021/04/09
生中
3
音楽評論家の行川和彦氏による、パンク/ハードコアへの愛情溢れる一冊。所謂ヒストリー本とはちょっと違い、パンク前夜の音楽シーンから現代メタルコアシーンまで、時代・音楽性を様々な角度から切り取っての解説がなされているので、通読するだけでなく各パートを単独で読んでも楽しめる。私はどちらかといえばHR/HM側のリスナーだが、常に揺れ動くパンクとメタルの関係性についてもディープに言及されており、色々と頷かされる(或いは気付かされる)こともしばしば。パンクスだけでなくメタラーにもオススメ。2014/07/07
青木 優
2
Oiパンク。マルコム・マクラーレンによるニューヨーク・ドールズ~セックス・ピストルズ。パンクスとヒッピー。クラス。アナーコ・パンク。ストレート・エッジ。フェミニズム。古今のパンク・カルチャー全般の裏側にあるものが言及されていて、たいへんに刺激を受けた。2015/08/03
Yoshida Takuya
2
商業主義にからめとられていったロックという音楽を根源から問うて、ロックすることの意味を根源から突き詰めていった音楽がハードコアだと思う。 そんなカウンターミュージックの歴史がこれ一冊で勉強できる。 とても面白い!2013/10/09
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