内容説明
本書は18世紀のデンマークの啓蒙君主フレデリック5世の保護の下に、1761―67年にかけて幸福のアラビア(現在のイエメン・アラブ共和国)に派遣された探険隊の記録で、原書の著者トーキル・ハンセン氏(1927―)は、今日のデンマークの傑出した作家の一尋です。ハンセン氏はこのアラビア探険について、探険隊員であったC・ニーブールの記録を読み、非常に啓発されて、23歳のときに友人と古い車で、サウジ・アラビアをはじめスーダンやサハラ砂漠など、アラビア語圏の旅を行っています。本書は、その後1962年に、氏のドキュメントの第1作として出版されたものです。
目次
第1部 静けさの前の嵐(国事多難の折にもかかわらず;嵐;エジプトでの1年;シナイ山からの便りなし)
第2部 千一日(テハマの春;何ゆえに「幸福のアラビア」?;カールステン・ニーブールの帰還)