内容説明
労災保険は労働者の業務上の事由又は通勤による負傷、疾病等について補償する制度であるが、いかなる負傷、疾病等が業務上となり、あるいは通勤によるものとして補償の対象となるかが基本的な問題であり、関係者にとっても関心事であろうと思われる。この業務災害の認定については、わが国の法制上、もっぱら行政解釈例、労働保険審査会の裁決例、裁判例等に求めざるを得ないが、これらの行政解釈例等を整理して分析、検討を加えて、業務上外認定に関する基本理論書が昭和三十六年に集大成された。これが本書の前身である「労災補償における業務上外認定の理論と実際」である。本書は、現在までの業務災害及び通勤災害の認定に関する行政解釈例等を改めて整理し、体系的な基本理論書として集大成したもので、その今日的意義は大きいものといえる。
目次
第1篇 総論(わが国の労働者災害補償制度;業務上外認定の基本問題 ほか)
第2篇 負傷の部(就業中の災害;就業時間外の災害 ほか)
第3篇 通勤災害の部(通勤の要件;通勤と災害との間の因果関係 ほか)
第4篇 疾病の部(業務上疾病の認定の実務;業務上疾病の各論)
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- 和書
- 認知科学とパラダイム論