出版社内容情報
労働者の非人間的な状態をもたらしている現代日本の労働社会。深い歴史認識と豊かな比較法的知見、そして精緻な理論で構築された「西谷労働法理論」を全12巻に。600を超える論稿から自選し、書き下ろし、未発表論文も加え、12のテーマにまとめた自選著作集。
第7巻は「労働基準法・労働契約法の基本問題」
内容説明
労働基準法とは何か。労働契約法とは何か。労働者概念、労働基準法・労働契約法の基本的性質、従業員代表制、就業規則と懲戒処分、そして雇用終了などの諸問題を探求する。雇用保険における被保険者、労働条件の不利益変更、整理解雇の必要性、無期転換ルールに関する裁判所向け意見書も収録。
目次
1 労働者・被保険者の概念(労基法上の労働者と使用者[一九八四年];雇用保険における被保険者の意義―日本インシュアランスサービス事件に関する意見書[二〇一〇年])
2 労働基準法および労働契約法の基本的性質(労働基準法の二面性と解釈の方法[一九九四年];労働契約法の性格と課題[二〇一一年] ほか)
3 従業員代表制(過半数代表と労働者代表委員会[一九八九年])
4 就業規則(就業規則[一九八二年];就業規則の不利益変更と生理休暇―タケダシステム事件最高裁判決(第二小判昭五八・一一・二五)[一九八四年] ほか)
5 雇用の終了(雇用終了と労働者の自己決定[二〇一二年];雇用調整のための出向命令と整理解雇の必要性―大阪造船事件に関する意見書[一九八九年] ほか)
著者等紹介
西谷敏[ニシタニサトシ]
大阪市立大学名誉教授。法学博士。1943年神戸市生まれ。1966年京都大学法学部卒業、71年同大学大学院法学研究科博士課程単位取得満期退学。同年10月大阪市立大学法学部助教授、83年同教授、89年同大学学生部長、92年同大学法学部長、07年同大学定年退職、同年近畿大学法科大学院教授(10年3月退職)。1975年西ドイツ・ギーセン大学在外研究(77年2月まで)、82年西ドイツ・フランクフルト大学在外研究(82年9月まで)、91年ドイツ・フライブルク大学客員教授(同年8月まで)、2004年ドイツ・フライブルク大学名誉博士。1993年豊中市労働紛争調整委員会委員長、97年日本学術会議会員、97年日本労働法学会代表理事、2001年奈良県地方労働委員会公益委員、2005年民主主義科学者協会法律部会理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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