出版社内容情報
終身雇用や年功序列、また総合職やゼネラリストといった日本型雇用の特徴であるといわれるこれらの用語は、いまや過去のものとなりつつあります。こうした状況のなかで、日本経団連は、「メンバーシップ型雇用」から「ジョブ型雇用」への転換を推進するとの提言をおこない、注目を集めています。日本独特の働き方といえる「メンバーシップ型雇用」とはそもそも何か? その意義と限界、そしてこれからの働き方はどうあるべきか?
本書は、イオン、セブン(イトーヨーカドー)、ダイエー、長崎屋、ユニー、東急ストア、ユニードといった日本の代表的なチェーンストアを取り上げ、アメリカから輸入されたはずのチェーンストア産業が日本において成長する過程で、どうして本家のジョブ型雇用ではなくメンバーシップ型雇用になったのか、メンバーシップ型雇用がどのように強化されたのか、どうして労働組合はそれに抗わずむしろ強化に加担したのか、その結果、働き方はどうなったのか、などを明らかにするものです。
内容説明
チェーンストアの労働組合が生み出した「メンバーシップ型雇用」その影にあったのは女性の働き方だった。
目次
序章 「メンバーシップ型雇用」を問い直す(「メンバーシップ型雇用」開祖者の嘆き;どうして「メンバーシップ型雇用」はダメなのか? ほか)
第1章 黎明期の「メンバーシップ型雇用」(チェーンストアの労働者と労働組合;一九六五年ダイエー労組の結成 ほか)
第2章 「メンバーシップ型雇用」の形成(前近代的経営の打破;東急ストア労組の「長期五か年計画」 ほか)
第3章 「メンバーシップ型雇用」とは何か(労働と生活のタイポロジー;正社員とパートタイマー ほか)
終章 「働き方改革」と「メンバーシップ型雇用」(「働き方改革」を題材に;「F型」はやはり隠されている ほか)
著者等紹介
本田一成[ホンダカズナリ]
武庫川女子大学経営学部教授。法政大学大学院社会科学研究科修士課程修了。博士(経営学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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