出版社内容情報
グローバル化の中で「戦争する国」づくりをめざした「新憲法草案」の公表、「国家安全保障会議」の創設、「武器輸出三原則」の廃棄、「集団的自衛権行使」の容認、「敵基地攻撃能力」の保有、「緊急事態規定」論議、そして「改憲4項目案」と、明文改憲を掲げた安倍、菅、岸田政権と9条を軸とした市民の対抗運動の攻防を歴史的に描く。
内容説明
「解釈改憲」から「明文改憲」へ。なぜ、安倍は九条改憲に執念を燃やしたのか。憲法九条一項、二項を残し、九条の二で「自衛隊の保持」を明記する安倍九条改憲の危険性を明らかにする。憲法九条は死んだのか?!日本の軍事大国化を阻み続けた憲法の力とは?九〇年代初頭から第二次安倍政権、菅政権に至る三〇年にわたる改憲の動きと、「九条の会」「市民と野党の共闘」による改憲阻止の攻防を歴史的に描く。
目次
1 二〇〇五年の改憲動向(憲法「改正」―軍事大国化・構造改革から改憲へ)
2 現代改憲をめぐる攻防の軌跡(政治改革・政界再編と憲法改正;読売「憲法改正試案」の政治的意味とオルタナティヴの道;憲法調査会の歴史的位置;現代改憲動向の中の憲法調査会報告書;自民党新憲法草案の登場と改憲問題の新段階 ほか)
3 戦後史のなかの安倍改憲(戦後史のなかの安倍改憲―安倍政権のめざす日本から憲法の生きる日本へ)
著者等紹介
渡辺治[ワタナベオサム]
一橋大学名誉教授。1947年東京都生まれ。1972年東京大学法学部卒業、73年4月より79年3月まで東京大学社会科学研究所助手、79年10月より同研究所助教授、1990年4月より一橋大学社会学部教授、2000年4月より10年3月まで同大学大学院社会学研究科教授、この間、2004年12月より06年11月まで同大学院社会学研究科長・社会学部長、2010年名誉教授。2001年より10年まで東京自治問題研究所理事長。2012年より15年まで日本民主法律家協会理事長。2004年より「九条の会」事務局(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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