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内容説明
日本で誕生した母子手帳を世界に広めたい―小さな手帳が生んだ、大きな奇跡の物語。今や世界50カ国以上が使用!世界中の母と子の命を守る母子手帳はどう生まれ、どう広まっていったのか。
目次
プロローグ 海外ではじめて知った母子手帳のおもしろさ
第1章 日本で生まれた母子手帳
第2章 インドネシアで育った母子手帳
第3章 世界で咲く母子手帳
第4章 だれひとり取り残されない
エピローグ 見る前に跳べ!日本の外で働くのも面白い
著者等紹介
中村安秀[ナカムラヤスヒデ]
小児科医。和歌山県生まれ、1977年東京大学医学部卒業。86年からJICA母子保健専門家としてインドネシアに赴任。パキスタンでアフガン難民医療に従事するなど、途上国の保健医療活動に積極的に取り組む。大阪大学大学院人間科学研究科にて、国内外の母子手帳の研究と実践活動を行う。2000年から2017年までNPO法人HANDS代表理事、大阪大学名誉教授、2018年より日本WHO協会理事長。「国際協力」「保健医療」「ボランティア」をキーワードに研究や教育に携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
宇宙猫
26
★★★★★ 母子手帳が日本発祥というのは知ってたけど、単なる記録帳じゃなくて親・役所・医療が連携して健康を管理するシステムだったとは、日本じゃ当たり前すぎて気づかなかった。しかも、公的な「出生証明書」になったり、戦後の貧しい時代にできたものだから、後進国でも使えそうと思ってもらえたりと優れもの。日本の政府がしなさそうな小さな支援が、大きな効果を効果を生むいい例なのかも。2021/12/10
まる子
16
日本では1942年「妊産婦手帳」が開始→1948年世界で初の「母子手帳」が発行。世界で初の「母子手帳」が誕生したのが日本。著作で小児科医の中村さんがインドネシアに行った時、日本では当たり前のこの手帳がない‼️子供にとっては「命のパスポート」になるもの。さらに、SDGsの「だれひとり取り残されない」が、母子手帳にとっては目標2、3、4、5、16がこれにあたる。今は50ヶ国に広まった母子手帳は「誰のもの」か。それはやはり…ね!そして、個人情報の保護と権利から「学校の入学手続きに使用するべきではない」とも。2021/12/26
なま
14
★3.5 小児科医である著者が86年から2年3ヶ月、JICA母子保健専門家としてインドネシアに赴任。80年代後半のインドネシアでは、ほとんどの妊婦は妊娠中に検診を受けた事がなく、農村部では95%以上が自宅出産。当時のインドネシアには母子手帳が無く診察していく事で母子手帳の素晴らしさに気づき広めていく。第二次大戦直後に日本で生まれた母子手帳。その特徴や各国の母子手帳の紹介、SDGsとつながる母子手帳が写真とともに紹介されている。2022/12/06
Ayakankoku
14
1948年、世界で最初に母子手帳が日本で作られて世界に拡がっていった。 母子手帳が作られた時のエピソードが非常に勉強になった。 また、世界の子どもを持つ親たちの母子手帳への思いも知ることができた。 母子手帳には、たくさんの愛が詰まっている ★新しい発見★ ①母子手帳から、親子健康手帳という名前にしている自治体もある ②現在日本には、9つの言語と日本語を並べて書いた母子手帳があるが、自治体によっては、外国版のものは用意されていない。 ③母子手帳とSDGsは6つの項目に関連している。2022/02/26
牛乳🐮
9
母子手帳が生まれた背景と母子手帳に託された保育者や医療関係者の思いがよくわかった。 今は海外にもその思いが伝わる。2021/11/02