目次
まえがき―江戸に住んでいるわたし
第1章 今日からはじめる 江戸の物件さがし
第2章 お気楽江戸生活のコツ
第3章 江戸で天職に出合う
第4章 古きをたずね身じまいする
第5章 目と口とおへその下
終章 これは難儀だ
著者等紹介
冨岡一成[トミオカカズナリ]
1962年東京生まれ。博物館学芸員、築地市場勤務などを経てノンフィクション作家に。天文から食文化まで幅広く著述をおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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パトラッシュ
97
江戸に移住したとの設定で、その日から暮らしていけるノウハウを教えてくれる。衣食住から始まり外食や商売、時間の数え方から啖呵を切るセリフ一覧まで、雑学本を超える知識がぎっしり詰まっていて楽しい。時代小説や映画に出てくる江戸の日常で「あれはこういう意味か」と思い当たる部分も少なくない。特にテレビも鉄道もない時代でも芝居、酒食、遊廓などの娯楽に注ぐ庶民のエネルギーには感嘆してしまう。また近年の時代物で描かれる生活や言葉は現代風なものが多く、当時とかけ離れていると気付かされる。理解は早いがこれでいいのかと感じた。2021/09/13
rosetta
22
江戸の街で暮らしていくためのマニュアル本。住まい、仕事、食、遊び等江戸時代の生活がありありと具体的に語られてとても魅力的。江戸の芝居は朝六時から始まっていたとかにはビックリ。蕎麦や天麩羅も火力や調味料の関係で思ったほど美味しくなさそう。歌舞伎三座での芝居見物とか吉原遊びとかの贅沢をしなければ何とか生活していくことは出来そうだ。不自由も多いだろうけど憧れる気持ちはある。究極のエコ、ミニマリズム。先日読んだ『古代ローマ軍非公式マニュアル』みたいに最近この手の本が流行っているのかね。2021/05/17
uniemo
17
現代人が江戸に移住した時のための指南書。時代小説を読むときに何となく知っているような知らないような言葉や習慣があっても、本筋に関係ないと調べたりしていなかったことが本作で解決しました。2021/11/22
あまみ
16
これから江戸に住みたい人へのガイドブック!!体さえ丈夫なら何をやっても食っていける。さしあたり棒手振りは簡単に始められそうだ。食品の買い方、外食店の起源・案内、ヘアースタイルの種類も知ることができる。え~、できるならお金を沢山持って、ちょっと上級の長屋に住んでみたい。そしてもっと余裕があったら、吉原遊郭へ(笑)。間違っても犯罪は起こさないようにしましょう。辛い目にあいます。 ▽巻末に記している、参考文献の多さに驚いた。ざっと50。著者は江戸に住んでいる気分になっているらしい。行ったらまず訪ねてください。2021/11/21
Totchang
15
好んで手にする時代小説であるが、本書はそれらの副読本として大変便利であった。髪型一つとっても現代では結婚式に見る程度であるが、実に様々な結い方がイラスト込みで説明されている。もちろん衣服についてでもある。本棚に忍ばせておきたい一冊である。2021/08/18