内容説明
過酷な勤務の果てに、息子は交通事故で帰らぬ人となった―。「過労事故死」を社会に知らしめた、母と支援者たちのたたかいの軌跡。
目次
プロローグ
第1章 就職難の果てに
第2章 記者会見
第3章 裁判へ
第4章 航太
第5章 支援者たちの輪
第6章 和解
終章 勤務間インターバル規制を求めて
おわりに
著者等紹介
川岸卓哉[カワギシタクヤ]
1985年生まれ。2007年3月早稲田大学法学部(法律コース)卒業、2010年3月日本大学大学院法務研究科卒業(法務博士)、2011年12月弁護士登録、川崎合同法律事務所入所。日本労働弁護団、自由法曹団、ブラック企業被害対策弁護団、神奈川過労死弁護団所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二人娘の父
1
2018年2月8日、過労死に関する社会の認識を一歩前進させる画期的な「和解」が横浜地裁川崎支部の法廷で締結された。「過労死」と「過労自死」のどちらにも分類されない、通勤途中の「過労事故死」で、会社の責任を認める内容で遺族と会社が合意に至った。本書はこの画期的「和解」へ至る裁判の様子を、原告の母と弁護団の側から描いたものである。24歳という若さで、突然人生を終えてしまった息子への母の無念。母親の心に迫る言葉が続く。過労事故死について社会的な認知を広げるためにも、多くの人に読んでほしい。2020/06/13
あさつゆ
0
24歳の若者渡辺航太さんが、深夜労働が終わり原付バイクで帰宅途中事故死した。企業側の「安全配慮義務」を怠った責任が問われました。そして、企業側の責任を認める画期的な和解案が提示されました。過労事故死をめぐり争われた裁判の記録です。きっとこれは氷山の一角だと思われます。労働者を人として尊重する社会でなければならない。若者が希望をもてる社会にしなければならないと強く思います。2020/08/18
-
- 和書
- 妖かし大蔵新東宝