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なぜ母親は娘を手にかけたのか―居住貧困と銚子市母子心中事件

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  • サイズ A5判/ページ数 156p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784845114634
  • NDC分類 365.3
  • Cコード C0036

内容説明

安心して住み続けられる住居を追われたとき、あなたはどうしますか?格差が拡大し貧困が深刻化する日本で起こった悲劇。事件の経過と背景を克明にたどり、再発を防止するための社会の在り方と制度を提言する。

目次

1 千葉県銚子市・県営住宅追い出し母子心中事件が問うもの(事件の経過;刑事裁判の経緯;本事件に対する千葉県の責任;本事件に対する銚子市の責任;国の責任)
2 取り組みと成果(国に対する取り組みと成果;県に対する取り組みと成果)
3 事件の根幹を問う―生命、人権の侵害・剥奪として(居住貧困と住み続ける権利;女性の人権保障の視角から銚子市母子心中事件を問う;現代の貧困と生命権侵害―殺人、焼身自死を問う;現代の貧困と社会保障・社会福祉・生活保護政策)
4 事件を契機に考える―参加者の声(現場での十分な配慮、行政は想像力を持ってほしい(自由法曹団)
「生活相談」活動をもっと地域に、住民から見える活動へ(中央社会保障推進協議会)
地域に生活と健康を守る会づくりを(全国生活と健康を守る会連合会)
住宅政策の不在と居住貧困の解決に向けて(住まいの貧困に取り組むネットワーク)
この母の叫びに応えていたら(千葉県生活と健康を守る会連合会))
銚子市母子心中事件関係資料

著者等紹介

井上英夫[イノウエヒデオ]
金沢大学名誉教授、佛教大学客員教授、「千葉県銚子市・県営住宅追い出し母子心中事件現地調査団」団長

山口一秀[ヤマグチカズヒデ]
中央社会保障推進協議会事務局長

荒井新二[アライシンジ]
弁護士・自由法曹団団長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

瑪瑙(サードニックス)

42
千葉県銚子市の県営住宅で、家賃滞納による強制執行で明け渡し当日、母親が娘を手にかけてしまった、母子心中未遂事件のルポ。切ない。やるせない。お役所仕事丸出しの対応のまずさに腹がたった。どうしてもっと親身になって相談にのる事ができないのか?役所の人間は生活に困窮する事がないから、貧困という事がどういうことなのかを想像できないのだろう。この事件の後県や市が対応を改善したとの事だが、事件が起きないと改善できないのか!と怒りながら読んだ。役所は頭が良いだけの人を採用するのではなく、もっと常識のある人を採用すべきだ。2016/12/22

ゆう。

32
2014年9月に千葉県銚子市内の県営住宅で家賃滞納のため強制退去となった日に、母親が中2の娘に手をかけ自らも命を絶とうとした事件について、なぜこの事件が起きたのか、問題はどこにあったのか、を考察した本です。とても胸が辛くなりました。貧困に陥っている世帯において、居住を奪われることの意味するものは、死に直結するものなんだと思いました。そして、本来であれば貧困世帯のセーフティネットの役割を果たさなければならない県営住宅や生活保護が機能していない実態は、公的責任はどこにあるのか考えさせられました。2016/05/24

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