内容説明
著者は、1980年代以降の非正規雇用の拡がり、とくに派遣社員や契約社員の働き方に強い関心を寄せてきた。民主法律協会派遣労働研究会に参加して、大阪地区の労働者からの相談を受けるとともに、1996年の夏にインターネット上に「派遣労働者の悩み110番」のホームページを開設し、電子メールによる相談活動を開始した。本書は、こうした相談活動や組合役員としての活動を元にして、派遣社員と契約社員をめぐる法律問題の基礎を解説している。新たな法改定の動きやその内容をできるだけ盛り込むようにした。そして、働く者の側にたった実際の相談・回答例のなかから選んだ約30の事例を通して派遣社員や契約社員の疑問に答えている。
目次
第1章 労働者派遣法と派遣という働き方
第2章 派遣社員の契約をめぐる問題
第3章 派遣社員の就労をめぐる問題
第4章 契約社員という働き方
第5章 契約社員の就労をめぐる法律問題
第6章 派遣・契約社員の権利を守る
著者等紹介
脇田滋[ワキタシゲル]
龍谷大学法学部教授(労働法、社会保障法担当)。1948年大阪市生まれ。76年京都大学大学院法学研究科博士課程単位取得のうえ退学。96年よりホームページ「派遣労働者の悩み110番」を開設し、電子メールによる相談活動を開始する。労働分野と社会保障分野の「構造改革(=規制緩和)」をめぐる動向に強い関心を持って注目し、発言している
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