内容説明
令和6年能登半島地震では、激震によって多数の住家が損壊し、火災が発生・延焼し、土砂災害・津波が発生し、道路が寸断されて集落が孤立するなど、ありとあらゆる災害が発生しました。地震、台風、豪雨、火山噴火等の災害をなくすことはできませんが、公助、共助、自助、そして公助と共助の連携を強化することが減災につながります。本書は、多くの自然災害の現場を調査し、地域防災活動に実際に関わってきた著者が、我が国の防災対策の現状と歴史を踏まえ、地域で整えるべき市町村の防災体制、地区防災計画、そして日本人だけでなくインバウンド観光客や在留外国人を含めた防災対策について記した書です。地域防災を進める行政、事業者、個人の方々に是非読んでいただきたい1冊です。
目次
第1章 現代の防災対策の現状と課題
第2章 防災の法制度の歴史とエピソード
第3章 防災気象情報で氾濫状態の日本
第4章 地区防災計画
第5章 リスク・コミュニケーション
第6章 広域避難と地区防災計画
第7章 土砂災害警戒区域における地区防災の実践
第8章 自然災害に曝される外国人の現状と対策
第9章 多言語翻訳アプリを利用した災害対応の実証実験(ホテル編)
10章 多言語翻訳アプリを利用した災害対応の実証実験(遊園地編)
第11章 これからの防災まちづくり
著者等紹介
鈴木猛康[スズキタケヤス]
山梨大学名誉教授・客員教授、特定非営利活動法人防災推進機構理事長、東京大学生産技術研究所リサーチフェロー。1956年京都府京丹後市生まれ。1982年東京大学大学院工学系研究科修了(1991年東京大学工学博士)。技術士(総合技術監理部門、建設部門)。民間企業、防災学技術研究所を経て2007年山梨大学大学院教授、2011年より同大学地域防災・マネジメント研究センター長。2022年山梨大学を定年退職し、現職に至る。専門は地域防災、リスク・コミュニケーション、ICT防災など。受賞は2012年災害情報学会廣井賞、2018年地区防災計画学会論文賞、2022年野口賞など。山梨県防災体制のあり方検討委員会委員長等を歴任。地区防災計画学会幹事等を歴任。日本工学アカデミー会員。全国再エネ問題連絡会共同代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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