内容説明
私たちは、収納で生活をデザインしてきた。桑沢デザイン研究所でデザイン史を教える著者がつむぐ「収納」の歴史。
目次
第1章 二〇〇〇年代(終わりなき暮らしの実験―ブロガーの収納;収納の逆説―ミニマリストの収納;日常と地続きの創造のありか―クリエイターの収納;収納を語ることへのアンチテーゼ―ズボラニストの収納)
第2章 戦後から九〇年代(ファイリング・システムから問う過去の未来―研究者の収納;子ども部屋という「夢」と手づくり―ティーンの収納;「収納ベタ」への救いの手―プロの収納)
第3章 明治後期から戦中(「収納」を語ることのプロローグ―主婦の収納;理想的な「生活」からみた収納の領分―建築家の収納;繰り返されない日常での収納―国民の収納)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
16
明治期から現代における「住まいにおける収納がどのように語られてきたか」をテーマにした一冊。生活の中で収納が持つ意味、家庭生活の中での位置づけなどが簡潔に語られていて面白かった。昭和の時代の「美しい部屋」とか母が読んでいたことを思い出しました。2024/10/19
Go Extreme
4
収納と価値の結びつき 住まいにおける収納 2000年代: ブロガーの収納ーほどよく生活感を避ける ミニマリストの収納ーミニマリストを可能にする社会 クリエイターの収納ー日常と地続きの創造 ズボラニストの収納ー減らすのはモノでなく家事 戦後から90年代: 研究者の収納ー代謝系と愛着系 ティーンの収納ー空間演出 プロの収納ー収納のエンタメ化 明治後期から戦中: 主婦の収納ー女性と家事・方法である収納 建築家の収納ー標準化の課題・合理性に貫かれる住まい 国民の収納ー戦時体制下の簡素という価値・最低生活のための家2024/08/30