感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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問題は、「切断」を「切断」として認識できなかったということではないのか。それ故に、「切断」の隠蔽なんてものは、なんの痛痒もなく可能であるわけだ。あるいは、その「切断」を意識しながらもその浮動に絶えることはできないのか、その内面的な脆弱さが、「日本主義」的なものに回帰してゆくしかないのだとしたら、一体、モダニズム詩、あるいは日本の詩なんてものは、恥ずかしい、どうしようもないものでしかなかったのではないかという冷笑にも似た感情に襲われるが、今なおその冷笑的な状況が続いていることに冷笑すら不可能にする。2017/09/18