内容説明
仙台には、「五文庫」といわれる五つの名高い蔵書群があった。藩主家の伊達家の蔵書から、公事師として成功し財をなし、買い求めた蔵書を庶民に公開した青柳文蔵の青柳文庫まで五つ挙げられる。今回収録する目録は、藩主家の伊達家の蔵書目録から藩内の種々の階層が残した蔵書目録迄15点。いずれも近世から明治期に必要があって作られた蔵書目録ではあるが、江戸時代に作成された原本が伝わらない目録も多い現状下では江戸時代の蔵書内容を伺うことの出来る貴重な写本である。また、今回新たに発掘し収録した鹽竈神社に残る「献納書目」や、藩内地主家の「甘柿舎叢書」からは、蔵書の集積過程を探ることができ、総体として近世以降の伊達家を中心とした仙台藩の文化活動の広がりと奥の深さを伺うことのできる蔵書目録となっている。
目次
第1巻(観瀾閣伝書目録;観瀾閣蔵書目録 ほか)
第2巻(伊達家蔵書目録;和漢仙台文庫蔵書(イロハ順))
第3巻(龍宝寺法宝蔵書目;養賢堂蔵書目録 ほか)
第4巻(一宮奉納書籍目録;献納書目 ほか)