内容説明
ソヴィエト・リアリズムの代表作にしてプロレタリア文学の古典。破壊された南ロシアの一都市の復興に殉じた人間たち。街の中心となるセメント工場を中心にして繰り広げられる、労働闘士グレーブ妻のダーシャの闘争、すれ違い、そして成長。社会主義の建設を高らかに謳った傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KUMAGAI NAOCO
1
フョードル・グラトコフの代表作品。主人公グレーブは十月革命に赤軍兵士として従軍。故郷の村に戻ってみると妻はソビエトの婦人団体のリーダーとして活躍しており、彼の知る彼女の面影は皆無だった。娘は託児所に預けられていても妻になつき、グレーブを知らない兵隊のおじさんと言う始末。そんな家族も現実も受け入れながら、村の経済を支えるセメント工場を中心に男女問わず復興に励む人々の群像劇みたいな感じ。2021/09/14
