出版社内容情報
戦争・国家・天皇制 ― 多彩な著作の背後に湛えられた安吾の思想を読む
日本は、日本人は、日本文化はどこへ行くのか。20世紀的価値観の大転換期を迎えたいま、ふたたび「安吾」の言葉が持つ可能性を考える。「坂口安吾研究会」の初の論文集!
●収録内容●
■柄谷行人「安吾とアナーキズム」
■西川長夫「戦争と文学―文学者たちの十二月八日をめぐって」
■山城むつみ「坂口安吾と『古代日本』」
■小谷真理「それは遠く、電子の森の彼方から―坂口安吾『桜の森の満開の下』を読む」
■〈共同討議〉「批評と研究の『あいだ』」(川村湊/浅子逸男/小林真二/井口時男)
■武田信明「『アンゴウ』解読のためのエスキース ―坂口安吾『アンゴウ』論」
■林 淑 美「<モラル>と呼ぶ新しい概念の創造―「白痴」と安吾の戦後」
■菅本康之「歴史とアレゴリー ―『紫大納言』の政治的読解」
■藤原耕作「無頼という場所」
■杉浦 晋「『文章の一形式』の同時代性」
■大原祐治「ひとつの血脈への賭け―坂口安吾『イノチガケ』の典拠と方法」
■七北数人 新資料と解題「坂口安吾・全集未収録エッセイ&アンケート」
■加藤達彦 安吾時評「文
目次
安吾とアナーキズム(柄谷行人)
戦争と文学―文学者たちの十二月八日をめぐって(西川長夫)
坂口安吾と「古代日本」(山城むつみ)
それは遠く、電子の森の彼方から―坂口安吾「桜の森の満開の下」を読む(小谷真理)
共同討議―批評と研究の「あいだ」(川村湊;浅子逸男;小林真二;井口時男)
「アンゴウ」解読のためのエスキース―坂口安吾『アンゴウ』論(武田信明)
“モラル”と呼ぶ新しい概念の創造―「白痴」と安吾の戦後(林淑美)
歴史とアレゴリー―「紫大納言」の政治的読解(菅本康之)
無頼という場所(藤原耕作)
「文章の一形式」の同時代性(杉浦晋)
ひとつの血脈への賭け―坂口安吾「イノチガケ」の典拠と方法(大原祐治)
坂口安吾・全集未収録エッセイ&アンケート(七北数人)
文学研究にまつわるある種の閉塞感と「伝記的研究」の可能性(加藤達彦)