出版社内容情報
全集・作品集に未収録。 幻のテキスト24選。
■042大田洋子 『桜の国』昭和15年・朝日新聞社 刺昭子解説
前回同様、全集・作品集に未収録の作品を集成。第Ⅱ期は吉屋信子・林芙美子など、幅広い層に支持された作家や、文学史に埋もれてしまっている作家の名品など、二四作品を集成。また、解説は、研究者・作家・評論家、それぞれ男女を問わず最もふさわしい方にお願いした。
本書の特色
★男性作家中心の文学史に隠れてしまった、近代の女性文学、女性作家の歴史を探る。
★文学的価値の高い、しかも読者や研究者の需要 が高い名品を厳選。
★個人全集や作品集から漏れ、閲覧が極めて困難な幻の稀覯書集。
★各作品の背景、作家紹介、文学的価値等を各巻の巻末に記す。
★近代文学の研究には不可欠の文献集。
★文学のみならず、女性学、女性史、社会学の研究にも必須な資料。
※著者紹介 大田洋子 おおたようこ 1903(M36).11.20~1963(S38).12.10 小説家。広島市生れ。昭和4年、『聖母のゐる黄昏』が「女人芸術」に採用され作家活動に入る。昭和14年、『海女』が「中央公論」の懸賞に入選、自伝小説『流離の岸』を刊行し、翌15年には恋愛小説『桜の国』が朝日新聞の一万円懸賞小説に一等入選して文名を得る。昭和20年広島で原爆に遭い、戦後『屍の街』を発表。原爆文学として高く評価される。代表作としてほかに『人間襤褸』『半人間』『夕凪の街と人と』など。