出版社内容情報
全集・作品集に未収録。 幻のテキスト24選。
■039円地文子 『日本の山』昭和15年・中央公論社 小林富久子解説
前回同様、全集・作品集に未収録の作品を集成。第Ⅱ期は吉屋信子・林芙美子など、幅広い層に支持された作家や、文学史に埋もれてしまっている作家の名品など、二四作品を集成。また、解説は、研究者・作家・評論家、それぞれ男女を問わず最もふさわしい方にお願いした。
本書の特色
★男性作家中心の文学史に隠れてしまった、近代の女性文学、女性作家の歴史を探る。
★文学的価値の高い、しかも読者や研究者の需要 が高い名品を厳選。
★個人全集や作品集から漏れ、閲覧が極めて困難な幻の稀覯書集。
★各作品の背景、作家紹介、文学的価値等を各巻の巻末に記す。
★近代文学の研究には不可欠の文献集。
★文学のみならず、女性学、女性史、社会学の研究にも必須な資料。
※著者紹介 円地文子 えんちふみこ 1905(M38).10.2~1896(S61).11.14 小説家、劇作家。東京浅草生れ。上田万年の次女。大正15年、「歌舞伎」懸賞脚本に『ふるさと』が当選。昭和三年、築地小劇場で上演された『晩春騒夜』で脚光を浴びる。のち小説に転じ、『ひもじい月日』で女流文学者賞を受賞し、その地位を確立。その作品は王朝・江戸・西欧文学への深い素養に根ざしている。『女坂』『なまみこ物語』『遊魂』『食卓のない家』や『源氏物語』現代語訳など、昭和文学を代表する作家。