出版社内容情報
全集・作品集に未収録。 幻のテキスト24選。
■033林芙美子 『彼女の履歴』昭和6年・改造社 川本三郎解説
前回同様、全集・作品集に未収録の作品を集成。第Ⅱ期は吉屋信子・林芙美子など、幅広い層に支持された作家や、文学史に埋もれてしまっている作家の名品など、二四作品を集成。また、解説は、研究者・作家・評論家、それぞれ男女を問わず最もふさわしい方にお願いした。
本書の特色
★男性作家中心の文学史に隠れてしまった、近代の女性文学、女性作家の歴史を探る。
★文学的価値の高い、しかも読者や研究者の需要 が高い名品を厳選。
★個人全集や作品集から漏れ、閲覧が極めて困難な幻の稀覯書集。
★各作品の背景、作家紹介、文学的価値等を各巻の巻末に記す。
★近代文学の研究には不可欠の文献集。
★文学のみならず、女性学、女性史、社会学の研究にも必須な資料。
※著者紹介 林芙美子 はやしふみこ 1903(M36).12.31~1951(S26).6.28 小説家。福岡県門司市生れ。行商人の父母に連れられ木賃宿を泊まり歩く少女時代を過ごす。尾道市立高等女学校在学中に詩作を志す。卒業後上京、職業を転々としながら『文芸戦線』などに詩を発表、のちに詩集『蒼馬を見たり』などにまとめられる。昭和3年、三上於莵吉の推薦で「女人芸術」に詩『黍畑』を発表した後、『放浪記』を連載し、作家的地位を確立。代表作『牡蛎』『清貧の書』『十年間』『晩菊』『浮雲』『めし』など。