内容説明
本書はもともと1972年に出版され、環境倫理について一人の哲学者が一冊の分量で論じた最初の著作であった。この本が再版されたのは、この本が専門外の人々をこの分野に導く最適の入門書だというだけでなく、1972年と同様に、今日でもその内容がそのまま適合するからなのである。したがって、20年以上も前にカブが論じた諸問題が今日も「なお」充分には注目されていないのだ、という緊急の警告を提供している。
目次
何が問題なのか
生態学が問題なのか
それは技術者にまかせなさい
キリスト者の責任
非西洋的な自然観
新しいキリスト教
生命の生存のためのライフスタイル
多すぎる人々―倫理の問題
歴史としての自然
自然の一部としての人間〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nickandhannah
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原書は70年代に書かれた内容だが、今でも多くの示唆を発信し続けている一冊であると思った。環境問題をどう理解し、捉え、また、問題解決のために我々がどう行動すべきなのかを問うている。あまりにもスケールの大きな課題であるが故に、どう具体的に行動すべきか、正直、戸惑いも覚えた。だが、特にキリスト者がこの問題に、真剣に取り組むことを決断すること、そして、行動と共に思考を変えていくことなど、出来ることも述べてくれていて、深く考えさせられた。次世代のためにも、更に考え行動していきたいと改めて思わされた一冊である。2017/01/29