内容説明
層の理論はLerayによって発展させられ様々の位相的問題に応用されたが、最近になってこの理論は代数幾何学と多変数複素関数論に応用されるに至った。これらの応用は主としてCartan、Serre、小平、Spencer、Atiyah、Hodge等によってなされたが、これによって上の二つの主題に対して共通の系統的な接近が可能になった。本書は代数幾何学のこの方面の発展に新たな寄与をするものである。さらに本書は微分可能多様体の同境―これ自身興味ある問題であるが―に関するThomの結果の応用を含んでいる。層の理論と同境の理論は代数多様体に関する本書の結果の基礎をなしている。
目次
第1章 準備(乗法列;層 ほか)
第2章 同境環(Pontrjagin数 ほか)
第3章 Todd種数(Todd種数の定義;仮想一般Todd種数 ほか)
第4章 代数多様体に対するRiemann‐Rochの定理(コンパクト複素多様体のコホモロジー;Xy標数の詳しい性質 ほか)
付録(Riemann‐Rochの定理の応用;GrothendieckのRiemann‐Rochの定理 ほか)