内容説明
名作「ワル」の原型となった歴史的作品。冷めた心をバイオレンスで慰める。オール読物新人賞受賞作品。闇の中に情念だけが浮びあがる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トンボ玉
3
高森真士は真樹日佐夫のこと。「ケンカの手順」で小説家としての能力より生き方の凄さから人間に興味持ちました。父は「巨人の星」の父一徹のモデルともいわれる高森龍夫ー平凡社や中央公論で有名作家の担当者をやっている。教員もやっていた飄々とした人だったらしいが正義感も喧嘩も強い、また弱いものに対しての優しさ示すエピソードもあり、真樹はそういう血筋を強く引き継いでることが彼の言動に伺える。表題作は彼自身の経験からインスパイアされたもののように思える。2014/01/10
ma-no
0
梶原一騎の弟、若いころの作家デビュー作。昔の小説っぽい饒舌で乾いた文体が、いま読むと独特の味があります。2003/11/03