出版社内容情報
”明治文学研究は柳田泉から始まる”明治文学を読むためのガイドブック。著者単行本未収録文章で編集。第3巻解説坪内祐三。
内容説明
没後四十年、明治文学研究の草創者にして最高峰が残した単行本未収録の論文・随筆を精選の上、全三巻に編集。本巻には、二葉亭四迷をはじめとする作家論、および著者と交流のあった作家・学者の思い出を綴った文章等を収録。
目次
文学者とその周囲(逍遙先生と女性;逍遙・八一両先生書翰集「こぼれ話」;二葉亭とその周囲;二葉亭四迷「余の思想史」解説 ほか)
人物の思い出(随筆家春城翁のおもかげ;自然主義文学の先駆長谷川天渓;ゆたか橋時代の秋草堂―「会津八一伝」刊行によせて;莫逆の友 ほか)
書評(江戸川乱歩著『幻影城―探偵小説評論集』;中村光夫著『二葉亭四迷伝』;「素白随筆」と岩本素白先生)
著者等紹介
柳田泉[ヤナギダイズミ]
明治27(1894)年~昭和44(1969)年。青森県生まれ。早稲田大学英文科卒業。最初は英文学史の執筆を志すが、関東大震災で多くの本が焼けるのを目の当たりにし、それまでほとんど学問の対象とされなかった明治文学研究を始める。折から吉野作造を中心に結成された明治文化研究会に参加。また、同研究会に所属していた宮武外骨の所蔵していたものをもとに東大に明治新聞雑誌文庫が設立された際には、その整理を手弁当で手伝い、より研究を深めた。その後、母校・早稲田大学に招かれて教鞭をとった。厖大な量の古書を蒐集し、実証的な研究を行ったことでも知られる。内田魯庵、坪内逍遥、幸田露伴、三宅雪嶺、木下尚江らに師事して多くを学び、その貴重な証言を文章に残した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。