内容説明
唐十郎という稀有な才能の活動と疾走を、共感をもって目撃し、伴走してきた演劇ジャーナリスト・劇評家による、40年間にわたる劇評・作家論の、初の集大成。
目次
状況劇場南下す
腕づくりの砦・乞食城
「すてたパンツ」の波紋―唐十郎の岸田戯曲賞受賞
ああ“満州”よ!―戯曲『吸血姫』を読む
紅テントと黒テント―『吸血姫』劇評
“ジョン・シルバー”の変貌―『あれからのジョン・シルバー』劇評
紅と黒の鞘当て興行―『吸血姫・台東区思想大系念押し版』
「状況劇場」を去った麿赤児
しがなさへの共感―『二都物語』新聞劇評
“紅テント”健在―『二都物語』劇評〔ほか〕
著者等紹介
扇田昭彦[センダアキヒコ]
1940年、東京都生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒。朝日新聞学芸部記者・編集委員を経て、演劇評論家、静岡文化芸術大学特任教授。国際演劇評論家協会(IATC)日本センター会員。著書に、『現代演劇の航海』(リブロポート、88年、芸術選奨新人賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mstr_kk
3
再読。資料としてはとてもありがたい本です。2014/11/22
yukkomom
1
「唐十郎ギャラクシー」同様、唐十郎さんの舞台について書かれています。著者の扇田さんも、堀切さんも、そしてこの本を読んだ私も、唐十郎さんにリスペクト! 私の大好きな役者さんも、出てきました!スケールの大きい演技を見せる役者さん!と。 「湯気の中のナウシカ」の中のセリフ。"あたしたちは、三角関係じゃないんだから。二角よ!"三角関係ではない二角関係。三角関係の一つの頂点が消去された関係。ありそうもない虚の関係。とあるが、なんだか、妙に納得してしまった。 源氏物語・葵が素材になっている「ふたりの女」見てみたい。2013/08/02
チューリップ
0
唐十郎の作品の解説など。テント公演って見てる方も疲れるんだけど、一度見ておいて損はないなと思った。お尻が痛くなりながらも圧倒されて観た新宿梁山泊のベンガルの虎を思い出した。2011/02/23
葛
0
2007年1月20日印刷 2007年1月30日発行 著者:扇田昭彦 発行者:三武義彦 発行所:株式会社右文書院 印刷所:互恵印刷 製本所:岡嶋製本工業 装幀:横尾忠則+新井隆士 編集協力:堀切直人2020/12/14