内容説明
ポストモダンの後の日本の思想は長く閉塞状況に陥っている。これまでの「文学研究・文学教育・文芸批評」は「文化研究・テクスト理論」に解体・糾合され、その存在意義を喪失している。これを「極点」で突破し、新たな「ことばの仕組み」を拓くのが「読むことの倫理」である。
目次
1 思想・哲学(「終わった時代」の古典研究と倫理;読むことの原点=倫理へ;テクスト分析から「読む」ことへ ほか)
2 国語教育(川上弘美「神様」の教材性―教室における読むことの倫理;「文学教育」再入門の方へ―「読むことの倫理」に向き合うために;武田常夫の発問する身体―「教室で読む」ことの「倫理」)
3 文学研究・批評(「読むことの倫理」とは―『思ひ出す事など』を軸として;学術論文の宗教性;悪知恵の文学研究―「読むことの倫理」をめぐる架空の対話 ほか)
著者等紹介
田中実[タナカミノル]
1946年生まれ。都留文科大学教授
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