内容説明
現代世界では、伝統的な国際関係という流れと地球社会という流れの2つが混在し、複合的な状況が生まれている。本書は双方の流れから生じる問題を取り扱う。近現代国政治の歴史と国際関係理論を踏まえ、様々なアクター、イシューを解説。
目次
地球社会の生成と展開
第1部 近現代国際政治史(ウェストファリア体制の成立・拡大・変容;冷戦とウェストファリア体制 ほか)
第2部 国際関係理論:国際政治史と現代地球社会を見るレンズ(リアリズム;リベラリズム ほか)
第3部 アクター:地球社会という舞台の役者たち(主権国家;国際機関 ほか)
第4部 主権国家と安全保障をめぐるイシュー(21世紀の地政学;ナショナリズム ほか)
第5部 地球社会のアジェンダ(世界経済;IT(情報技術)・サイバー空間 ほか)
21世紀地球社会の展望と日本:地球社会は幻想か
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
無識者
7
こういう包括的な教科書風の本はたいてい筆者の専門のところに力が入り他は補論であったり、そもそも魅力がないものになりがちだけれども、様々な系統の人が編集に加わっているだけあり、それぞれの項目が魅力的に書かれている。私自身、物事を抽象化して考えることになれていないので、早く溶け込めるようにしたい。2015/07/28
hajimemasite
1
国際関係学の初学者向けの本。非常にわかりやすく解説してあった。特に、理論、学派、各要素の定義と解説、現実上の問題点について、今後の課題という五章構成は理解の促進の観点において非常に有益。2015/10/13
G.D
0
序盤はウェストファリアから冷戦期をメインに国際政治学における理論の整理を、後半は国際政治におけるアクターの説明及び現状の問題について言及をしている。後半にかけてやや説明が雑になっているような気がするが、概ね理解はできる。ただこちらとしても国際政治を学ぶ上での最低限の知識は求められており、そのような部分は自分で別に押さえておく必要はあるだろう。この本の真価は理論体系の説明にあると言えるだろう。2016/02/16