リベラリズム／デモクラシー （第２版）

阪本 昌成【著】

有信堂高文社（2004/07発売）

• サイズ B6判／ページ数 236p／高さ 19cm
• 商品コード 9784842010540
• NDC分類 323.01
• Cコード C3032

目次

第１部　リベラリズムの本質と機能（古典的リベラリズムと修正リベラリズム；マルクス主義に代わるもの；近代と現代の溝；近代立憲主義と現代立憲主義の溝；現代立憲主義に導いたもの；古典的リベラリズムの平等の見方；古典的リベラリズムの自由の見方；古典的リベラリズムのデモクラシーの見方；古典的リベラリズムの市場の見方）
第２部　デモクラシーの本質と機能（デモクラシーの履歴；アメリカ独立期におけるデモクラシー；大陸における「国民国家」の課題と人民主権論；デモクラシーの英米的転回；わが国憲法学のデモクラシー観―統治目標としてのデモクラシー；集団的決定に関するルール）

著者等紹介

阪本昌成［サカモトマサナリ］
１９４５年広島市に生まれる。１９６７年広島大学政経学部卒業。１９６９年神戸大学大学院法学研究科修士課程修了後、京都大学大学院法学研究科博士課程編入後、神戸大学法学部助手、その後、広島大学政経学部助手、同講師、助教授、教授を経て、現在、九州大学法学部教授、法学博士
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感想・レビュー

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[フクロウ]

日本の憲法学者にしては珍しく、古典的リベラリズム=自由至上主義=新自由主義(経済右派)の側に阪本昌成は立ち、特に財産権に人権を集約し、内心や尊厳ではなく行為に定位した人権論を提示する。そしてその観点から、統治の手法にすぎないデモクラシーのイデオロギッシュな性格と不当性と非効率性を暴露し、古典的リベラル(経済左派)の脳内お花畑ぶりを痛烈に批判する。問題意識はよくわかるが、たとえば『ショック・ドクトリン』などで、シカゴ学派さらにはオーストリア学派が批判の槍玉に挙げられる現在、その理論の真価が問われる。

2024/10/12

[ステビア]

よい。我が国の法学者の中では結構な異端なんじゃない？

2013/11/04

[ホリエッティ]

p.206「私たちの日常生活の利害対立が政治過程にのせられないなかで、調整されるとすれば、その社会はうまく機能しているのである。」2024/12/21 第二部のみ再読

2024/11/23

[a.k.a.Jay-V]

一口にリベラリズムと言っても、大きく二分化され、その辺の違いなども詳しく明記されており、本書を読むと左翼思想の事をリベラリズムとは言えなくなるかもしれない。じゃ左翼思想を表す時は何と言えば良いのか？レフトか？レフトでも色々あるし……細分化される時代なのだろうか？

2019/08/09