内容説明
イタリア・ファシズムの悲劇をみすえ、立憲主義の神髄を説く。
目次
第1章 硬性憲法の根拠という問題、およびアルベルト憲章の性質が軟性か硬性かという問題、そして本書で達する結論
第2章 二つの問題の相互関連性
第3章 ブライスと軟性憲法・硬性憲法の区別
第4章 1814年と1830年のフランス憲章:トクヴィル、ブライス、ダイシーそしてシュミット
第5章 アルベルト憲章の運用:軟性憲法としての確認か、それとも硬性憲法の変容か
第6章 「最高の権威」としての憲法制定権力という虚偽の問題 成文憲法の最高性の正当化と脱正当化:モールとラーバント
第7章 人民主権という民主的原理を前提とする憲法の性質は硬性である 批判 1834年、1837年、1845年そして1876年のスペイン憲法が軟性であるという奇妙な議論
第8章 小括そして(暫定的な)結論:19世紀の諸憲法の規範力
最高性は硬性と同義である
成文という形式が硬性憲法の十分な理由である(詳論)
改正の可能性を規定していない硬性憲法は政治的には軟性である
憲法の硬性と司法審査
著者等紹介
井口文男[イグチフミオ]
1948年奄美大島生まれ。1972年京都大学法学部卒業。1977年京都大学大学院法学研究科博士課程単位取得。神戸学院大学法学部助教授を経て、現在、岡山大学法学部教授
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