内容説明
本書は、キャクストンと彼の同時代および次世代の印刷業者たちの活躍を、15世紀中葉から宗教改革前夜までの広い枠組みのなかでとらえている。キャクストンを筆頭に、イングランドで活躍した初期印刷業者の多くは、最初に大陸の印刷業界で修練を積んだ。本書は豊富な図版を用い、大陸からの影響を受けつつも次第に独自性を強めてゆく、イングランドの初期印刷の諸相を浮き彫りにする。
目次
キャクストンの先達たち
ブリュージュ時代のキャクストン―商人および外交家として
キャクストンとブルゴーニュ公爵夫人―翻訳家としての出発
ケルン時代のキャクストン(1471~72年)
キャクストンの印刷所計画
英語印刷の曙―知られた話と知られざる話
ウェストミンスター時代のキャクストンとパトロンたち
増えゆく書物―1486年までのキャクストンの出版活動
オクスフォードの印刷事情(1478~83年)
ロンドン初の印刷業者(1480~86年頃)〔ほか〕
著者等紹介
ヘリンガ,ロッテ[ヘリンガ,ロッテ] [Hellinga,Lotte]
大英図書館初期刊本部長、ヨーロッパ研究図書館コンソーシアムの事務局長などを歴任。英国書誌学会の金メダル(2009年)、国際古書籍商連盟のブレスラウアー記念書誌学賞(2010年)受賞
徳永聡子[トクナガサトコ]
慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程修了(文学博士、2005年)。慶應義塾大学文学部助教。中世英文学、西洋書誌学、書物史を専門とする。ケンブリッジ大学コーパス・クリスティ・コレッジ客員研究員(2010~11年)。ハンティントン図書館客員研究員(2012年6~8月)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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