内容説明
本書は、チェコスロバキアの民族学者、M・スティングルによってまとめられたインカ帝国の神話的な始まりから16世紀のスペイン征服者による滅亡までの再現である。スティングは数年前から伝説や年代記を研究し、その成果を最新の歴史学、考古学上の成果と組み合わせた。著者は、科学者の綿密さでインカ帝国の歴代の王たちの横顔と彼らの組織力を紹介している。スティングはまた、インカ族の政治、経済、文化、自然科学、言語、宗教を研究し、皇帝から庶民たちまでに至るインカ帝国での生活のすみずみまで生き生きと描き出している。尚、挿絵としてインカ皇帝の血をひくワマン・ポマ・アヤラの手によって描かれた貴重なスケッチが使用されている。
目次
プロローグ―今再び黄金の庭園にて
タワンチンスーユ
太陽の息子たち
インカ帝国の生活
エピローグ―黄金の帝国の死