内容説明
絶筆『木片に残った文字』、未発表原稿、珠玉の小論考、音容を偲ぶ講演録を収載。碩学の大胆な論証と細心な考証で、中国簡牘学・日中文化交流史、そして書誌学の研究方法論を余すところなく纏めた一冊、遂に上梓。歴史・文化の伝播と受容を読み解くキーワード。
目次
1 木片に残った文字―中国木簡の世界(木簡発見と研究の百年;竹冠の字と木偏の字 ほか)
2 中国編(中国古代の武士の「家」;講義ノート 中国法制史概説)
3 日本編(ブックロードの検証方法;江戸時代の輸入法帖と「李氏千字文帖」 ほか)
4 講演録(唐船持渡書の研究の現状と展望―定年退休記念講演会;日本古代に輸入された中国の書籍―大神神社蔵『周書』をめぐって ほか)
著者等紹介
大庭脩[オオバオサム]
1927年(昭和2)京都市に生まれる。1950年(昭和25)龍谷大学文学部東洋史学科卒業。1953年(昭和28)龍谷大学大学院文学研究科東洋史学科修了。関西大学文学部教授、大阪府立近つ飛鳥博物館館長、皇學館大学大学院教授、同学長を歴任。専門は古代中国法制史、日中簡牘学、漢籍輸入と受容による日中交流史。博士(文学)。1986年(昭和61)『江戸時代における中国文化受容の研究』(同朋舎出版、1984年)により日本学士院賞受賞。1988年(平成10)勲三等旭日中綬章を受章。2002年(平成14)死去、正五位に叙される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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