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内容説明
“体験談にもとづく怪談実話作品”のみを募集した第3回『幽』怪談実話コンテスト。ロンドンの古びた下宿屋で起こる怪異と狂気を綴って大賞に輝いた「もうひとりのダイアナ」、土葬の風習が遺る墓地の恐怖譚「いなさった」、引っ越し直後の借家の天井に残された幼児のいたずら描きが底知れぬ不安を誘う「らくがき」などの受賞作7篇と、入選作家による書き下ろし7篇を収録。巻末には同賞選考会レポートを掲載。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
23
ほかの実話怪談集と違って、作中に「おら東京さ行くだ」の歌詞が登場したり、子泣き爺が実在したりとにかく怪作が多い印象。「もうひとりのダイアナ」はネタは使い古されたものであるが、ロンドン生活というのが新しいのかな。もう一つの「一本松の家」は何かが起きているのに何が起きているかわからないという、僕の大好きなパターン。この人のは上手かった。「口裂け女の寺」は集団で追いかけてくる坊さんのイメージが鮮烈。とにかく、何というか、パワーは感じられた。2012/05/07
眠る山猫屋
20
証拠写真の提出や関係者への証言確認までして、実話に拘っているのか~っ!ホラー小説もリアルな時代にトツニしたんだなぁ。個人的におぞけを震ったのは『一本松の家』かな。特定の家で起きる不審死の前には、北欧から荷物が届いていた・・・。個人ではなく、家宛ってのがイヤ。他の話も、選者が選者なだけにクオリティが高い。他のも読みたいな。2017/09/30
みーすけ
6
(借)そろそろ涼しくなったのに、積読にしていない怪談本がまだまだあるから読むぞ!が、オチにきて??とわからないのが数点。2013/09/17
丸山政也
6
拙作が載っているので手に取り早速読了。自作を論じるのは興醒めなので割愛。個人的には井上賢一さんの人身事故における文章のキレ、松本れあるさんの併録作に唸りました。生霊ものは普段食指が向かないのですけど、とても巧く書かれていますね。2012/04/30
澤水月
6
うーん。「人身事故」は良かった。今回で平山夢明さん抜けるのか…このコンテストから黒木あるじ氏が輩出されたのではあるが次回から相当様相がかわるのだろうな2012/05/01