内容説明
「食卓」「魂の記憶」など11のお題で、谷川俊太郎と内藤里永子が自作詩を朗読した一夜の詩遊びを収録。谷川俊太郎の新作「ことばのかくれんぼ」収録。ターシャ・テユーダー翻訳者・内藤里永子、初めての詩集。
目次
芽生え
日々の景色
贈ること
食卓・キッチン
わたし
人物スケッチ
魂の記憶
夢に見る
恋
傷つくいのち
人生の終わり・転生
著者等紹介
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
1931年東京生まれ。詩人。21歳のとき、詩集『二十億光年の孤独』でデビュー。以来、今日まで一〇〇〇篇以上の詩を発表しつづけている。翻訳、劇作、絵本、作詞などジャンルを超えて活躍。2005年『シャガールと木の葉』『谷川俊太郎詩選集1~3』で第45回毎日芸術賞を受賞するなど受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マツユキ
17
エミリー・ディキンソンの詩を訳した内藤里永子さんの作品をチェックしていたら、谷川俊太郎さんと一夜だけの詩遊び、とは? 読んでみました。お題にあった詩を発表するというもの。谷川さんはさすがですが、内藤さんは、読みづらいですが、こういう工夫かと、興味深かったです。素敵な空間だったろうな。自由で良い。2023/01/20
けいこ
14
お題を決めて詩を読み合う試み。お題があった方が詩を詠みやすいのでしょうか。テーマに沿って、自分の内面を掘り下げて詩にしている感じが良く出ていました。谷川さんの「春に」、内藤さんの「みのり」などが印象に残りました。2017/10/30
momonnga
5
詩人達は言葉で遊ぶ。彼等の紡ぎ出す言葉はセンスとユーモアがあり凡人が聞いても楽しい気持ちになる。教科書に載ってる谷川俊太郎の「春に」はやっぱり凄い…春という祝福された季節を相反する感情で表現している傑作。まだ会ったことのない全ての人と会ってみたい話してみたい、明日と明後日が一度に来るといい、僕はもどかしい。痛いくらい正直に気持ちを書き綴ってるこの詩は一度聞いたら忘れない。言葉の力を感じさせる。内藤さんのは「朝ごはんがお花季節」が好き。朝ごはんが、お花、の季節があります。わたしをお食べ、花の声を聞きました。2019/09/01
kamome555
3
谷川さんの恋の詩がよかった。 挿入されている化石の写真もすてき。火遊びより詩遊びのほうが楽しそう、と思える年頃になってきた気がする。2014/02/11
K
3
「朝ごはんが、お花の季節があります。」 っていう詩に惹かれて読んでみた。花を口に含むっていうしぐさにものすごく惹かれるのはなんででしょうか。『溺れるナイフ』で、大友が椿の蜜を吸っていたときの絵がきれいだったからなのかなぁ。ものすごく、切れ味の鋭そうな危うい色気を感じる。でも、透明感も感じる。花をブチリと毟り取った、っていう残酷さのようなものも感じるけど、大好きなものに口づけているようで、愛しさも感じられる。詩って、想像を広げる余白が大きくていい。