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内容説明
思春期まっさかりの中学２年×２０人、男女それぞれの“ままならぬ想い”を描く連作短篇全２０話。一口に片思いと言っても、その想い方はさまざま。１０代ならではの不器用なアプローチに胸が熱くなること必至。カップルであってもお互いの気持ちにすれ違いが生じていたり…。巻末に、２０人の想いの方向が見える“恋の相関図”付き。
著者等紹介
豊島ミホ［トシマミホ］
１９８２年秋田県生まれ。２００２年「青空チェリー」で第１回「女による女のためのＲ‐１８文学賞」読者賞を受賞し、作家デビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shinji
96
考えてみれば、想い出の中で色のついてるのって、こんな14歳の頃だわ！ 豊島ミホさん初読みなんですが、ひとつのクラスの情景がリアルに描き出されていますね。40歳をとうに過ぎた私なんかでも思い出して恥ずかしくなるような、身に覚えのある話もあってホントに面白かったです。例えれば「桐島、部活やめるってよ」の中学１クラス版って感じかな！？少し大人びた考えの子が多くなるのも愛嬌で、懐かしい気分で読み終えた恋の相関図でした♪2016/01/16
モモ
51
中学生がそれぞれ主人公となる短編集。可愛い友だちが同じ人を好きなんじゃないかと悩む和代。好きな男の子が別の女の子と仲良くしていて、気持ちを持て余す女の子。せまい教室で様々なタイプの子が思春期を過ごすのだから、それはいろいろあるだろう。大人と子どもの曖昧な境目にいる子たちは、まだ中学生であるがゆえに親の事情に振り回される様子がつらい。いつもニコニコして幸せそうな果歩の家の事情をクラスメイトたちは知らず、彼だけが変化に気付く様子に心ひかれた。豊島さんの本の中で一番好きになりそうな一冊。2022/03/30
ピロ麻呂
30
中学２年生のクラス内での恋愛模様を描く連作ショートショート。２０人の生徒それぞれ好きな人がいて、片想いだったり、両想いだったり、一途だったり、心変わりだったり…中学生の恋って、ピュアでいいなぁ(^^)2015/11/18
dr2006
30
中学２年生のあるクラスの恋愛相関をそれぞれの立場で描かれる連作短編集。今まで読んだ他の豊島作品もそうだけど、キャラを着飾ったり気取ることがなく、出来事が通常レベルで好感。鳥瞰的で現実的で良い意味で冷めた感情描写が読み手に恥ずかしくない。なのでつい、自分の遠い中学時代を振り返り重ねながら、女子ってそうなのかと何度もクスっと笑い、こいつもっと頑張れよと呟く。微塵の恋愛プロセスをわが身に起こった劇的なドラマと思い込んでたバカさ加減を思い出す。あの時、もう少し大人だったらなぁ（笑）。清々しく懐古、面白かった。2014/10/09
まり
29
中学二年生の恋を描いた短編。純粋でまっすぐで懐かしい気持ちにしてくれました。席替えで好きな人の隣になると嬉しかったり少しでも会話することができたら幸せな気持ちになれたり青春いいなあー。2014/10/22
