内容説明
外界でありながら閉ざされた地となりうる「山」という異界の怖さに背筋が凍る。怪談専門誌『幽』連載に書き下ろしを大幅に追加した全20篇。
著者等紹介
安曇潤平[アズミジュンペイ]
1958年、東京都生まれ。サイト「北アルプスの風」主宰。サイト内で怪談作品を発表、2004年に怪談専門誌『幽』で「山の霊異記」連載開始(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちょろこ
55
登山はしないけれど…の一冊。山って不思議な魅力があるし、言葉にできない雰囲気を漂わせているんだよなぁと思って、登山とは無縁だけれど手にとった。やっぱりあったのね、これ系のいろいろなお話が。登山家さんはある意味、二重の危険にさらされながら登っているのかと思うと、「気をつけて〜」としか言えない。こんな暑い日、背筋がちょっぴり寒くなる…束の間の涼をあじわえた。2017/05/21
かおりんご
44
山の怪奇談。山にいけなくなるのが分かっていても、つい読んじゃいます。今回も怖かったです。でも、ひまわりは、ほっこりしました。2015/11/04
たいぱぱ
23
読友さんが気に入ってると書いてらっしゃったので手に取ってみました。怖い話は大好きなんだけど、活字だとそんなに怖くないんですよね~。以前BSでやってた『怪談夜話』で印象的な山の怪談があったんだけど、あれを話してたのが安曇さんだったんだ~!この本に2作収録されてました。「顔なし地蔵」と「真夜中の訪問者」。やはりこれが一番好きかな。面白怖く読ませてもらったけど、全体的に作った感(あるいは収まり着きすぎ感)は否めません。2017/04/29
星落秋風五丈原
19
『赤いヤッケの男』でも感じたのだが、この物語の面白さは、ずばり理不尽であることだ。 登場人物は殆ど登山者であり、当然ながら山に対して畏敬の念を抱きこそすれ、馬鹿にしたような振る舞いはない。それなのに、彼等はこの世ではないものに遭遇するのである。2010/07/08
あかつき号
11
山の話は、心に響く。忘れ去ってしまったものはないか、ふと後ろをふりかえる。2017/09/04
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