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内容説明
生ぬるい地獄は、楽園のように居心地がいい。能なしのヒモと、拾った拳銃とともに暮らす女。ファミレスで拾ってくれた男に、呪縛された女。敵だらけの街にしか、居場所のない女。嘘をつくと光る、月の形の傷をつけられた女―いちど堕ちたら二度と出られない、不穏な愛の楽園の物語。恋にとらわれた女たちの痛みと弱さ、そして哀しみを、やわらかな筆致でくるんだ短編8編。
著者等紹介
岩井志麻子[イワイシマコ]
1964年、岡山県生まれ。99年『ぼっけえ、きょうてえ』で第6回日本ホラー小説大賞を受賞。翌年、同作を表題作とした短編集で第13回山本周五郎賞受賞。2002年、『チャイ・コイ』で第2回婦人公論文芸賞、『自由戀愛』で第9回島清恋愛文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
巨峰
23
お下劣な自虐にもにた文章のなかに、鮮烈なイメージ、においたつ表現が煌めく。例えば死者たちの子供が夜毎男の屍体と交わるような場面はなかなか他の作家では魅力的に表現できないのではなかろうか。屍体になりたいと思ったし(笑2014/04/26
バーベナ
2
どこか不幸な女たち。関わらないほうが良いものに、ついつい引き寄せられてしまうような。幻想と妄想、生と死が入り混じっていて、その境目で漂っている感じ。2013/12/31
きよこ
0
現実と妄想の境目がない物語の集まりという感じ。 完全に岩井志麻子が作り出したキャラクターのそれもあるし、岩井志麻子という人自身が現実と嘘の境を歩いてるみたいのもある。 なんか、脳みその中で、なんとなくいろいろ思い返しているうちに、少しずつ脱線して妄想っぽくなってきて、だけど、そのまま文章に起こしました。というような。 なんとなく、脳みその中の思考をそのままダダ漏れにしたような不思議さ。2008/12/25
mari
0
う〜ん。。。なんとなく煙に巻かれたような、黄砂で街が黄色く煙っているような。。。ビミョーな読後感2011/06/11
みにうさぎ
0
こういう幽霊とか現実味のない小説は苦手だなぁ2018/07/01