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内容説明
家族でブラジルに移住した少年・真理夫(マリオ)。スモウの大会に向けて、父が経営する町工場で稽古中に死んでしまったジョゼは、死後もマワシを締めているのだろうか。悩むマリオが見たものとは?呪術師・マクンバ、イタズラ者のサシー・ペレレ、サッカー対決、スモウ大会…光るオタマ。第1回『幽』怪談文学賞受賞作家による異色のブラジリアン奇譚。表題作ほか一篇を収録。
著者等紹介
水沫流人[ミナワリュウト]
1957年、広島県生まれ。小学生の頃にブラジルへ移り住む。帰国後の大学時代に泉鏡花の著作に出会い、以来作品の魅力につかれる。2006年、東京谷中を舞台に描いた問題作『七面坂心中』で第1回『幽』怪談文学賞長編部門の優秀賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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紅独歩
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物語を支配し動かすのは、恐怖ではなく不安である。世界の外と自分の内が未分化だった、子供時代の感覚をリアルに描く。生と死、サッカーと相撲、サッカーボールと幽霊、モルフォ蝶、サシー・ペレレ(ブラジルのお化け)。すべてが混然となって存在する。自分で作ったルールに自分で怯えるあの感覚を、ひさしぶりに思い出した。「ズル、ビス、ビス」「アッシュ!ボツン!」という擬音の挿入が効果をあげている。2008/12/09
空腹ライフセーバー
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気温が体温を超える体験ができます2008/08/01
gakusi
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マジックリアリズム2008/07/01