内容説明
「好き」がふえていくって、しあわせなことなの?新しい学校、年上の友だち、はじめての恋。15歳の優子に降ってきた、小さなやさしい奇跡。優子ちゃんと富田くんのパン談議がかわいい。第2回ダ・ヴィンチ文学賞大賞受賞作。
著者等紹介
瀧羽麻子[タキワアサコ]
1981年兵庫県生まれ。2004年京都大学卒業。『うさぎパン』で第2回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紫綺
127
文庫本にて読了。焼きたてのパンが香る一冊♪2016/09/14
Willie the Wildcat
90
進学、恋愛、友情、家族、将来の夢・・・。健やかに1日1日学び、成長。周囲の温かみが主人公の人間性を育み、応える主人公。”うさぎ”が繋ぐ。聡子の「ありがとう」は、その背景を踏まえると尚更心に響く。美和さんと村上さんの”呼吸”も、2人にぴったりの印象。読後、うさぎパンをベーカリーで気にして探してみたが、発見できなかった・・・。(笑)2014/07/01
Natsuki
88
高校一年生の優子と彼女を取り巻く人々の日常を描く優しい物語。パン好きをきっかけに出会った優子とクラスメートの富田くん。パン好きの友達?気になる男子?恋?徐々に変化していく可愛いカップルの行方が微笑ましい♪もう一組の大学生カップルもいい空気感。中盤でナニソレ!?な非日常的展開にギョギョッとしましたが、意外とすんなり受け入れることができました(^^; 乱入者?の親しみやすいキャラのおかげでしょうか(笑)呼び戻されたうさぎパンの記憶があたたかい。読みながら、どうしたってパンが食べたくなります(о´∀`о)2015/09/19
七色一味
74
読破。まず、薄い。頁数もそうだけど、作品自体の色調と言うか、被写体深度と言うか、影というか──。作品に奥行きがないわけではない。いや、奥行きは確かにあるものの、遠近法で全てがパステル画のように淡い色に薄れていってしまっている感じ。それがまた全体の雰囲気とマッチしていて、きっちりと一つの世界を構成し、作品の色となって微妙なバランスを保っている。2012/07/23
Rosemary*
72
タイトルと挿画どおりのふんわりと優しい雰囲気のお話でした。爽やかで可愛らしい高校生の青春とともに、ともすればドラマチックな展開になりそうなところもやんわり焼きたてのパンのように温かく包まれた感じです。さらりと読めて、パンか食べたくなります(^^)2015/01/14