出版社内容情報
囲碁ファンの皆さま、朗報です。「三連星」は終わっていませんでした。
三連星と聞いてまず頭に浮かぶのは、武宮正樹九段でしょうか。
「宇宙流」と呼ばれる豪快な大模様戦術でファンの心を掴み、三連星人気を加速させた第一人者です。
級位者から高段者まで、幅広い棋力層に人気の三連星でしたが、あるとき試練が訪れます。
囲碁AIの出現です。
序盤から三々に入り、とにかく地を稼ぐAIは模様重視の三連星を評価しません。
いつの間にか「AIが否定するなら、三連星は有力ではない」という認識が碁界に浸透し、最近ではすっかり姿を消しました。
そんな三連星を復活させるべく立ち上がったのが平田智也八段です。
囲碁は最初の数手で決まるほど単純なゲームではない。
むしろAI研究によって三連星はさらなる進化を遂げた、と平田八段は言うのです。
本書で紹介する三連星はかつての模様一辺倒ではなく、AI戦術を組み込んだ、いわば「新・三連星」です。
三連星を敷いた後にダイレクト三々で地を稼ぎにいく「実利型三連星」、
AIのシノギ術を取り入れた「シノギ型三連星」、従来に磨きをかけた「模様型三連星」など、多様な戦略を研究しました。
ご紹介する新・三連星をマスターすれば、どんな相手とも互角以上に戦えること間違いなし!
ぜひ本書で、よみがえった三連星の力を味わってください。
内容説明
あなたはまだ、本当の三連星を知らない。対カカリ、三々、ツケ、シマリのAI流対策と有力な新研究を伝授。
目次
第1章 カカリへの応じ方とその後の攻防(一間受け;コスミツケ ほか)
第2章 対三々入り・ツケ(対三々入り;対ツケ)
第3章 対高ガカリ・三連星・シマリ(対一間高ガカリ;対二間高ガカリ ほか)
第4章 AIに三連星を打たせてみたら(全局的な戦いに発展;三連星からの実利作戦 ほか)
著者等紹介
平田智也[ヒラタトモヤ]
平成6年(1994年)2月27日生。広島県出身。宋 光復九段門下。平成21年夏季入段(平成22年度採用)、令和5年八段。日本棋院東京本院所属。【棋戦主要歴】2013年第10回中野杯U20選手権準優勝。2022年第29期阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦優勝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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