出版社内容情報
『Five Lines of Code - How and When to Refactor -』(Christian Clausen著、MANNING刊)の日本語版。
リファクタリングはソフトウェア開発やプログラミングの世界においてコードの品質向上や保守性の確保のために重要です。
何をリファクタリングすべきかは、問題の兆候を示す「コードの臭い」で説明されてきましたが、この概念は抽象的で、経験の浅いプログラマーには理解しづらいものでした。
本書では、「メソッドを5行以内で実装する」といった明確なルールを用いてリファクタリングを行うテクニックをステップバイステップで解説します。ルールの解説後には、そのルールの元となった「コードの臭い」についても説明されており、効率的に「コードの臭い」への感覚も養うことができます。
第1部では、GitHubで公開されている2Dパズルゲームのコードを主要な題材としてリファクタリングのプロセスを示しながら、適用するルールやパターンを解説します。
第2部では、チームでの開発にも焦点を当て、ルールとリファクタリングパターンを実務でどう活用するかを掘り下げます。コンパイラの機能の活用や、コメントを極力書かないようにするためのコツ、価値あるコメントの見極め方、コードの安全な削除/追加方法、将来的なリファクタリングで見落とされないように悪いコードをさらに悪く見えるようにして品質レベルを明確にするテクニックなど、実践で役立つトピックを広範に扱っています。
<本書で学べること>
悪いコードの兆候
コードを完全に理解していなくても安全に改善する方法
コードの最適化と汎用化のバランス
適用すべきリファクタリングパターン
リファクタリングのタイミング
など
●著者、訳者について
Christian Clausen(著者)
コンピュータサイエンスの修士号を持ち、専門は、プログラミング言語、特に、ソフトウェアの品質とバグのないコードの書き方。ソフトウェア品質に関する査読付き論文を2本共同で執筆し、権威ある学術誌やカンファレンスで再録された。また、パリの研究グループ用のCoccinelleというプロジェクトでソフトウェアエンジニアとして働いた経験があり、2つの大学でオブジェクト指向および関数型プログラミング言語の基礎から応用までを教えた経歴を持ち、その後は5年間にわたりコンサルタントおよび技術責任者として働いている。
Robert C. Martin(序文寄稿)
Object Mentor社の創業者社長で、「ボブおじさん」(Uncle Bob)の呼称で知られる伝説的プログラマ。
松田晃一(訳者)
博士(工学、東京大学)。石川県羽咋市生まれ。『宇宙船ビーグル号の冒険』を読み、絵描きではなく、コンピュータの道へ。海(海水浴)と温泉を好む。
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