出版社内容情報
1935年(昭和10年)に始まった実力制名人戦。第1期は木村義雄八段が2年半にわたるリーグ戦を制して、名人の座に就いた。それから現在まで、長い歴史を持つ名人戦は大きく分けて2つの時代に分かれる。
前半は大名人時代。木村義雄が8期、大山康晴が18期、中原誠が15期と、それぞれが圧倒的な強さを見せて長期政権を築いた。
後半は群雄割拠時代。谷川浩司新名人誕生に始まり、羽生善治や森内俊之を中心に、多くの棋士が激闘を繰り広げた。
そして名人戦が盤寿を迎えた令和5年、藤井聡太新名人が誕生した。名人戦は新しい時代に入るのかもしれない。
本書は名人戦の歴史と対局を紹介するものです。序章、「名人と名人戦の歴史」に始まり、第1部では「偉大な名人の物語」と称して、第1期~第81期名人戦の名勝負を次の一手形式で紹介。さらに第2部では「天才たちの順位戦」と称して、順位戦の名勝負も一部、紹介しています。
最も歴史ある名人戦は、いろいろなドラマを生んできました。ぜひ読者の皆さまにも対局者になったつもりで、名人戦の名勝負を堪能してほしいと思います。
内容説明
木村義雄、大山康晴、中原誠、谷川浩司、森内俊之、羽生善治、そして藤井聡太。連覇を続けた大名人時代から群雄割拠の近年まで、実力制名人戦の歴史とドラマを次の一手形式で紹介。
目次
第1部 偉大な名人の物語(藤井、名人戦に登場―▲渡辺明名人―△藤井聡太竜王;藤井、名人奪取で七冠に―▲渡辺明名人―△藤井聡太竜王;伝説の棋士・阪田と土居―▲土居市太郎七段―△阪田三吉八段;実力制名人のはじまり―▲金子金五郎八段―△花田長太郎八段;木村、第1期名人に―▲木村義雄八段―△花田長太郎八段 ほか)
第2部 天才たちの順位戦(ひふみんのA級初舞台―▲加藤一二三八段―△大山康晴王将;22歳の中原、A級に上がる―▲中原誠七段―△芹沢博文八段;升田、新鋭中原をひねる―▲升田幸三九段―△中原誠八段;大山と升田の順位戦―▲升田幸三九段―△大山康晴棋聖;光速の寄せ、A級に―▲森安秀光八段―△谷川浩司八段 ほか)
著者等紹介
鈴木宏彦[スズキヒロヒコ]
昭和31年、徳川家康と中嶋悟で有名な愛知県岡崎市生まれ。早大進学後、同郷の偉人・石田和雄九段の教室に通う。昭和53年より8年間将棋雑誌の編集をした後、フリーの観戦記者として独立、立浪健一、青などのペンネームで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。