出版社内容情報
ウクライナ侵攻などの影響で、最近は戦争関連のニュースを耳にしない日が少なくなりました。
一方で哲学において、戦争がどのような問題になりうるか、あるいはどのような問題になってきたか、あまり論じられることがありませんでした。
例えば、プラトンについて教える際、プラトンと戦争の関わりについては、ほとんど語られることはありませんでした。
“ 永遠平和主義 ”のような文脈でしばしば語られるカントについても、実は戦争一般を否定しているわけではありません。
「戦争と哲学」というと、真逆の領域のように思えるかもしれませんが、むしろ哲学者は常に戦争について語ってきた部分があります。
しかし、哲学の入門書や哲学書などで、戦争について論じられていることは極めて少なく、戦争という問題を現実的に考えなくてはならない局面においては、道標となる武器、つまり、考えるための手段が改めて必要です。
それゆえ、今まで哲学において戦争がどのように語られてきたのかを、改めてもう一度、まとめ直す必要があります。
戦争を肯定するとか、否定するとか、そういったスタンスで論じていくのではなく、なぜ哲学が戦争と関わるのか、戦争を通して哲学をどの様に見るべきなのか、そういった問題を本書では解説していきます。
戦争と哲学の関係性について、歴史上の流れと、理想主義vs現実主義、この二つを軸に問い直す一冊です。
内容説明
戦争関連のニュースを耳にする機会が多い昨今。哲学において、戦争がどのような問題になりうるか、あるいはどのような問題になってきたか、あまり論じられることがありませんでした。「戦争と哲学」というと、真逆の領域のように思えるかもしれませんが、哲学者は常に戦争について語ってきた部分があります。なぜ哲学が戦争と関わるのか、戦争を通して哲学をどの様に見るべきなのか、解説していきます。
目次
序章 戦争には大義が必要
第1章 ウクライナ戦争を考える
第2章 ポリスのための戦争
第3章 神のための戦争
第4章 王と市民のための戦争
第5章 国家・国民・民族のための戦争
第6章 革命のための戦争
第7章 総動員としての戦争
第8章 ポストモダンの戦争
著者等紹介
岡本裕一朗[オカモトユウイチロウ]
1954年、福岡県生まれ。玉川大学名誉教授。九州大学大学院文学研究科哲学・倫理学専攻修了。博士(文学)。九州大学助手、玉川大学文学部教授を経て、2019年より現職。西洋の近現代哲学を専門とするほか、哲学とテクノロジーの領域横断的な研究も行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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