内容説明
技量、プライド、タイトル、賞金―。人生をかけた戦いから生まれる物語。激闘譜を交えて、その全貌を明かす。
目次
登場棋士略歴
歴史に残る大逆転(石田芳夫vs林海峰)
無二のライバル「竹林」(大竹英雄vs林海峰)
300手を超える壮絶な戦い(趙治勲vs加藤正夫)
師の意志をふたりで継承(小川誠子vs小林千寿)
注目のライバル関係(小林光一vs武宮正樹)
お互いを高め合い時代を作る(趙治勲vs小林光一)
趙治勲時代から群雄割拠へ(趙治勲vs依田紀基)
三連勝三連敗からの勝利(山下敬吾vs羽根直樹)
揺れる半目、364手の激闘(張栩vs高尾紳路)
井山一強時代の始まり(張栩vs井山裕太)
若い力が躍動する令和へ(井山裕太vs芝野虎丸)
著者等紹介
内藤由起子[ナイトウユキコ]
囲碁観戦記者・囲碁ライター。神奈川県平塚市出身。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。朝日新聞紙上で囲碁名人戦観戦記を担当。現在、ヤフーニュース上に囲碁の記事を執筆中。数少ない女性観戦記者の目線で、棋士の世界や囲碁の魅力を発信し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kei
56
若い頃、山口瞳の血涙十番勝負などを愛読。盤を囲わないのに、将棋、囲碁、チェスなどの勝負の譜にいたる、心理、葛藤に、たまらない魅力を感じます。そうなると、生い立ち、性格も絡むので、思い入れもひとしお。常人にははかりしれない頭脳に、ちょっとした賭博性がからみ、清なる、と俗なる、が背中合わせ。名勝負、すべてにドラマあり、です。2020/09/27
kokada_jnet
30
1970年以降、現代の囲碁界のライバル的な対決を基軸に描き、類書があまりないもの。ただ、「ライバルとしての戦いぶり」を書くよりも、個々の棋士たちの、さまざまなエピソードを描くことに重点がおかれている。他メディアにない話がたくさんあり、面白いんだけれど、題名と中身が違うのではという、微妙な読後感。また2人ずつのライバル対決にしているから、木谷三羽烏の話がないというのも、残念。2020/12/27