出版社内容情報
コンピュータ将棋は人間に何をもたらしたのか?本書はプロ棋士の中でもコンピュータ将棋に特に精通している西尾明六段が、コンピュータが将棋にどのような影響を与えてきたのか、その全史を記述した大著です。
第1章で、コンピュータ将棋が人間の定跡に当初どのように影響を及ぼしたのかを綴っていきます。矢倉脇システムにおけるGPS将棋の仕掛け、▲4六銀・3七桂型におけるPonanza新手など、いずれも将棋界に強烈なインパクトを与えたものです。そして、第2章ではコンピュータ将棋自身が作り出した「新戦法」を解説、そしてそれに基づくプロ棋士の工夫について書いていきます。
横歩取り△6二玉型、矢倉左美濃急戦、矢倉における▲6七金(4三金)左型、角換わり▲4五桂速攻、雁木、相掛かり△7四歩取らせ、さらには振り飛車の△6三銀・7二金・6二玉+下段飛車まで、幅広く網羅しています。
「もちろんコンピュータ将棋に対する考え方、距離感は人それぞれですが、少なくとも将棋の勉強をする上で魅力的なツールの一つであることは間違いないと思います」と西尾六段は言っています。
本書でコンピュータが将棋をどう変えたのかを理解しつつ、新時代の将棋の感覚をつかんでいただければ幸いです。
西尾明[ニシオアキラ]
著・文・その他
内容説明
時代は「新手研究」から「取捨選択」へ。コンピュータが定跡に与えた影響と作り出された数々の新戦法、それに基づくプロ棋士の工夫まで、すべてを語り尽くす。
目次
序章 なぜコンピュータ将棋から学ぶのか
第1章 コンピュータ将棋が定跡に与えた影響(相矢倉協システム;相矢倉先手4六銀・3七桂型;相矢倉先手4六銀・3七桂型阻止)
第2章 コンピュータ将棋が作り出す新戦法(横歩取り;矢倉;角換わり;雁木;相掛かり;振り飛車)
著者等紹介
西尾明[ニシオアキラ]
1979年9月30日生まれ。神奈川県横浜市出身。1990年9月6級で青野照市九段門。2003年4月1日四段。2007年9月18日五段。2011年4月21日六段。矢倉、角換わりを得意とする攻守にバランスが取れた棋風の居飛車党。第12期(2004年度)銀河戦で決勝トーナメント進出。第78期(2007年度)棋聖戦でベスト8。第24期(2011年度)竜王戦で2組昇級。第75期(2016年度)順位戦でC級1組昇級(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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