出版社内容情報
トップ棋士たちは、どのような思考回路で、どのような論理で着手を決めているのか。そのプロセスを徹底的に掘り下げて解明。
トップ棋士たちは、どのような思考回路で、どのような論理で着手を決めているのか。
そのプロセスを徹底的に掘り下げて解明し、比較した話題作が「大きな字で読みやすい囲碁シリーズ」で復活します。
登場する棋士は井山裕太、山下敬吾、依田紀基。
日本碁界を代表する頭脳が揃い踏みし、その読みと大局観をぶつけ合います。
3人の棋士が挑戦するのは古碁・タイトル戦・最新流行型などバラエティ豊かな11のテーマ図。布石が中心で、いずれも棋士の個性が窺えるような局面ばかりです。
本書では、着手を決めるための思考の過程を詳しく書き表しています。
まずは直感的に導き出される争点や形勢判断。そして具体的な着手の候補。
その着手候補を検証するために具体的な読みを入れ、場合によっては第一感の着手候補を却下し、改めて読み直す。そしてようやく結論が導き出されます。
まるでトップ棋士の頭脳を直接覗きこんでいるような臨場感です。
プロならひと目で一致する考え方もあれば、まるっきり正反対の主張をする場面もたびたび見られます。他の棋士がまったく見えていない独自の感性を示されることもあります。
3人の棋士の見解を踏まえて、小松英樹九段が軽快な語り口で総括しているので、それぞれの感性の違いもわかりやすく楽しむことができます。
トップ棋士でも判断が分かれる碁の奥深さを味わうとともに、ぜひあなたも4人目のプレイヤーとして参加してください。5分でも10分でも自分が考えたものと、3人の棋士の思考を照らし合わせることで、棋力にかかわらずワンランク上の布石の考え方が身につくはずです。
第1問 武宮九段、白番の名局
第2問 橋本宇太郎九段の趣向
第3問 新布石誕生の一局
第4問 地と厚み
第5問 厚みへの対策
第6問 大場の感覚
第7問 丈和名人 対 秀和の一局
第8問 コミなし碁の感覚
第9問 悩みどころ
第10問 当然の一手?
第11問 世界の最新型
内容説明
日本碁界を代表する頭脳がその読みと大局観をぶつけ合う奇跡の名著が、読みやすさを徹底的に追求して復活!自らの大局観とトッププロの大局観を照らし合わせ局面の急所を見抜く力を身につけよう。
目次
武宮九段、白番の名局
橋本宇太郎九段の趣向
新布石誕生の一局
地と厚み
厚みへの対策
大場の感覚
丈和名人対秀和の一局
コミなし碁の感覚
悩みどころ
当然の一手?
世界の最新型
著者等紹介
依田紀基[ヨダノリモト]
昭和41年2月11日生。北海道出身。安藤武夫七段門下。55年入段、平成5年九段。7年、十段位を獲得。8年~10年、碁聖位3連覇。12年、第25期名人戦で初の名人位、以降4連覇。15年~17年、2度目の碁聖3連覇。早碁も得意としておりNHK杯3連覇を達成している。通算タイトル獲得数35
山下敬吾[ヤマシタケイゴ]
昭和53年9月6日生。北海道出身。菊池康郎氏に師事。平成5年入段。12年、碁聖位獲得。15年、棋聖位獲得により九段昇段。16年、第30期天元戦で天元位獲得。18年、第30期棋聖戦で棋聖に復位し、以降4連覇。22年、本因坊を獲得し、本因坊道吾と号する。23年、名人位獲得により史上7人目の名人・本因坊となる。通算タイトル獲得数23
井山裕太[イヤマユウタ]
平成元年5月24日生。大阪府出身。石井邦生九段門下。平成14年入段。17年、阿含・桐山杯で優勝し初タイトルを獲得。21年、史上最年少で名人位を獲得(20歳4ヶ月)。23年、天元位獲得。以降、七大タイトルを次々に奪取。25年、棋聖位獲得により、史上初の六冠になる。同時に七大タイトルグランドスラムも達成。通算タイトル獲得数28
小松英樹[コマツヒデキ]
昭和42年3月4日生。愛知県出身。安永一氏に師事。56年入段、平成7年九段。63年、第13期新人王戦優勝。第19回新鋭トーナメント優勝。平成2年、第5期NEC俊英トーナメント優勝。6年、第13期NECカップ優勝。3大リーグ入りも多数。26年、通算800勝達成。通算タイトル獲得数7(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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