内容説明
振り飛車党の棋士たちをインタビュー形式で紹介。個性的な棋士たちの生き様に、将棋ジャーナル元編集長、湯川博士が迫る。振り飛車戦法の歴史を探った「振り飛車の系譜」も収録。
目次
第1章 振り飛車党列伝(勝つと決めたら勝つのが男―剛剣軟剣両刀遣いの、剱持松二八段;万年青年―西村一義九段;さばきのアーティスト―久保利明八段;振り飛車党三間派中田功七段;心優しき妙剣遣い―山口英夫七段;自然体で辛抱勝負加瀬純一六段;変則流・力戦振り飛車党・戦いの中に形あり―武市三郎六段;振り飛車党裏ワザ派異能棋士―飯野健二七段;なんでもござれの振り飛車党―真部一男八段;2度目の春が―櫛田陽一六段;振り飛車党・尽きせぬ探求心―大内延介九段)
第2章 振り飛車の系譜
著者等紹介
湯川博士[ユカワヒロシ]
1945年2月青森生まれ、東京育ち。法政大学卒業後出版社勤務。「将棋ジャーナル」編集長を経て84年に文筆業。近年は将棋の歴史小説に取り組んでいる。日本文芸作家協会会員、将棋ペンクラブ代表幹事、NPO将棋を世界に広める会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kokada_jnet
3
2005年刊行「振り飛車ワールド」連載のインタビュー・ノンフィクションをまとめたもの。登場棋士は剣持、西村、久保、中田功、山口、加瀬、武市、飯野、真部、櫛田、大内。普通の将棋関係書ではまずとりあげられないC級どまりだった棋士が大半で、低めの目線から描く手法は、著者の十八番。2012/12/21
あなあき
1
自分は、居飛車も振り飛車も両方指す「節操のない人」で「〜党」という感じのモノには縁がないんだが、登場する面々も、ひと括りに「振り飛車党」と言ってしまうのがオカシイほど、一人ひとり異なった「個性的な将棋」を指す人たちばかりで、まさに「列伝」という名に相応しい内容。帯に「定跡に頼ると将棋が浅くなる」という大内九段の言葉があるが、普段の勉強で「定跡系の将棋」にばかり触れている自分の目には、本書で紹介されている棋譜の数々が非常に新鮮に映った。インタビュー時期はもちろん平成なんだが「昭和のニオイ」が濃厚に漂う一冊。2013/12/25