内容説明
「ソングライン」とは、アボリジニの先祖の足跡を辿るルート・マップであり、天地創造の神話であり、法の道であり、情報としての財産でもある。それを歌いつつさすらうことで、彼らは今も、先祖が創造した世界を再創造している。5万年の歴史に培われた特異な文化へのロマンの旅。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
57
長年の夢の書についに着手。『パタゴニア』に比べて散文的というかさらに混沌を呈しているのはオーストラリアの魔手か、それとも作家の健康状態の為か。うっとりと読み耽る。うなじの毛が逆立つような居ても立っても居られないソワソワ感に甘く襲われる。 2021/08/04
syota
30
①農耕民族である日本人には稀だろうが、狩猟民族の血を引く欧米人には、定住を嫌い放浪の日々を選ぶ人たちが一定数いるらしい。チャトウィンもその一人で、世界中を旅しながら「人間の中に潜む放浪性」について考え続けた。その総決算として豪州に渡り、20世紀に至るまで放浪生活を続けてきたアボリジニの人々を訪ねて、その特異な文化に体当たりでぶつかったのが本書だ。→2022/06/10
loanmeadime
13
オーストラリアのアボリジニが目に見えない道(ソングライン)に沿って放浪し、道々の事物に物語を結びつけながら、世界の存在を自らの内に形成し、部族の歴史を共有する有様を紹介しながら、それに触発されるかのようにブルースが黒いモレスキンに綴った古くは初期人類までさかのぼる断片が紹介されます。私も、ベーリング海峡を越え、アラスカの無氷廻廊を通って、果てはパタゴニアまでたどり着いたモンゴロイドたちが歌ったかもしれない歌に思いが湧きました。稗田阿礼が太安万侶に口述したのも歌ではなかったか?などとも2024/04/03
メルセ・ひすい
2
12-124※①彼らは旅の途中に出会ったあらゆるもの、鳥やけものや植物や岩や温泉の名前を歌いながら、そしてそうすることで世界の存在を歌に歌いながら、゛夢の時代゛ドリーム・タイム、この大陸を彷徨ったのである。・・・シビレルでしょ・・基督教 工業化社会、環境破壊、地球より重い人権??? なにか、おかしいとおーーもいませんか・? おれが・・ おれんちの宗教が・・が かけがえのない わが地球上の生物を破壊するんですよ。人類 全世界の人々、この本読んでハイ・懺悔! 2010/02/08
yoshi
1
ブルース・チャトウィンです。もっと時間をかけて旅などしながら読みたかった本です。オーストラリアをもう一度一人旅する機会があれば、アボリジニ文化を探求しつつ、必ず読みたい本です。偶然、この本が15年前の知り合いを繋いでくれました。2010/06/26
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